建築金物:goM黒川雅之

udf2004-07-27

今日はちょっとgoMの話。goMと言っても輪ゴムやゴム靴ではなく、HardWareやDeskWareの話。デザインは黒川雅之氏。建築家でもあるが、明らかにプロダクツデザインの方がうまい。建築では、銀座の「くの屋」が良かった。ぎりぎりの諸条件の中で非常にうまい解決をしていたように思える。そのスチール版が4丁目の高取邦和氏の「茶・銀座」のような気がしないでもないが、違うかも(建築は野沢氏だったかな)。
1973年に発表となっているから、かれこれ30年の歴史を誇る。これも南柏の家で使ったものの一つ。フックのHPー1とHPー2を使った。普通にコートハンガー用フックと下駄箱の開扉の引き手として。色は何故か白だった。壁の仕上げがラワン合板のOSだったせいもあるか。今、白は売っているのだろうか。
かの有名な「COBRA」もこのシリーズ。発表当時は無かったと思われる、レバーハンドルもシリーズに加わっているようだ。
手元にあるカタログは「ヤマギワNEED」のシールが貼ってあるので、その頃は(1981年)はヤマギワで扱っていたようだ。製作・企画は「富双ゴム」何年か前にカタログを送ってもらった。このカタログは、石岡瑛子氏の傑作の一つではないかと思う。60cm角程度の1枚もので、片側に製品の一覧(MODRICの影響があるのか無いのか?デザインはまったく違うが)、裏側(どっちが裏か表か分からないが)にはグラフッィクアート的なモノクロ写真にgoMのロゴマーク。このロゴマークのデザインが誰であるかは知らない。このポスターカタログのデザイナーの名前は、1mm程度の大きさでポスターの片隅に本当に小さく書かれている。
DESIGN:EIKO ISHIOKA+MOTOKO NARUSE PHOTOGRAPH:SHINICHIRO SHISHIDO PRINTED IN JAPAN MIKA PROCESS LIMITED
銀座松屋の7階のデザインコーナーに、サンプルが置いてあるので、実際に見ることが出来る。でも白は無かった。
写真のポスター(カタログ)の下の中央に置いてあるのは、大きさが分かるように置いた30cmの三角スケール。
goMシリーズについては、「プロダクトデザインの思想vol.1」(ラトルズ発行)に少し解説が載っている。この本のタイトルロゴデザインは松永真氏。他に川上元美氏のBLITZなど興味を引くプロダクトデザインが多数載っている。ちなみに値段は2000円+消費税。
プロダクトデザインの思想〈Vol.1〉