建築金物:MODRIC-1

udf2004-07-29

実のところMODRICはコスト的に使える現場が余りないのが現状。値段の問題を別にすれば、MODRICは使ってみたい金物の筆頭と言える。何が良いかと言えば、シンプルでシャープな形と豊富なカラー。
カタログによれば、"MODRIC"とはModular-Metricからの造語で、規格化された寸法をベースとして、統一されたデザインを意味するとのこと。少し長くなるが、1991年のカタログからコンセプトを引用してみよう(現在のカタログではこのあたりがかなり省略されていると思うが、上記の造語云々は2000年のカタログの引用)。

モドリックは、「建築装飾金物は、建築物に於ける重要なデザイン要素であり、すべての商品群は、トータルにデザインされたものでなければならない」と言うコンセプトの上に立って、30余年も前に開発に着手された、世界で最初のトータルコーディネイト・ハードウエアです。・・・「ハードウエアは、あくまで建築設計の要素であり、建築設計者の自由な発想や表現を助けるためにある。故に、デザインは、過度の装飾性を排したシンプルな機能美を追及しなければならない」・・・

このコンセプトは確かに今もしっかりと守られているように思える(「」で囲われた部分は、デザインをすべて一人で行ったと言われている、AlanTyeの言葉)。そのデザイナーの強い意志が、MODRICの製品を魅力的にしている理由なのだろう。
写真のカタログの大きさは約1000mmx600mm(デカイ!)で、裏表にびっしり製品の写真と簡単な仕様が書いてある。このカタログは1978年印刷で、すべて英語であるところを見ると、この時点ではまだ日本でのカタログ制作は行われていなかったようで、モドリック総代理店ショーエン(商園)と書かれたシールが貼ってある。ちなみに現在はABC商会で扱っている。
雑誌「都市住宅」でモドリックが出た時にかなり詳しい記事が載ったと思うが、調べていない。そのうちに地下の収納にもぐってバックナンバーを探してみよう。