zanotta

udf2004-12-04

ヤマギワ青山=ダ・ドリアデ青山(http://www.yamagiwa.co.jp/interior/contact/driade/driade.html) でのzanotta(http://www.yamagiwa.co.jp/interior/brand/interior/zanotta/zanotta-top.html)の展示会。
トップのDMにある椅子の写真は、「sacco」(http://saba.edd.osaka-sandai.ac.jp/~tateyama/study/212.html)1968年のデザインの椅子で、今やその筋の間では誰でも知っている椅子で、イタリアを代表するものだが、実はタイミング的には日本の内田繁氏(http://www.japandesign.ne.jp/HTM/DCG/UCHIDA/)のものが先に出来ていたらしい。
勿論まったく同じものではないのだろうが、内田繁氏に拠ればほとんど同じデザインのものだったらしい。製品化の準備をしている間にイタリアからsaccoが発表されてしまい、内田繁氏のものは日の目を見なかったようだ。
本人が公の場で話をしていたので、事実なのだろうと思うし、悔しさのようなものも有ったのかもしれない。
しかし、別にsaccoに先を越されたとしても、今や内田繁氏の実力は世界的にも評価されているわけで、それがどうしたと言うことでもないが。
それにしても、zanottaを代表する椅子がsaccoだとしたら、このエピソードの結果が逆だったらどうなっていたのか?
家具の話は置くとして、日本のインテリアデザイナー・家具デザイナー・プロダクツデザイナーと言うのはどう言うくくりになっているのだろう?
デザイナーと言っても、橋本夕紀夫氏や高取邦和氏などの「お水系インテリアデザイナー」の面々、内田繁氏や川上元美氏を中心とした、「インテリア+家具デザイン系」の人々、柳宗理氏(http://japon.net/yanagi/)などの「インダストリアルデザイナー系」(http://www.jida.or.jp/)等々、数えればきりが無いし、くくり方も迷宮のような有様というのが実体か?

日本建築家山脈

日本建築家山脈


以前、「日本建築家山脈」という本があって、日本の建築家の「流れ」と言うより「派閥」を解き明かした本があったが、「デザイナー山脈」を解き明かすのも面白いかもしれない。歴史の長さの違いがどう反映するかは分からないが、「建築家山脈」には出てこないであろう、桑沢山脈が結構大きかったりするかもしれない。
ちなみに、「日本建築家山脈」の目次だけでも引用しておく。

Ⅰ 概観−三つの建築家山脈とその他の山容
Ⅱ 東大山脈−三人目の巨頭内田祥三
Ⅲ 京大山脈−武田五一西山夘三
Ⅳ 大蔵省営繕の建築家たち
Ⅴ 逓信営繕の建築家たち
Ⅵ 建設業の建築家たち
Ⅶ 東京市建築局と同潤会の建築家
Ⅷ 横河民輔とその工務所の人びと
Ⅸ 山口文象の出会った人びと
Ⅹ 蔵田周忠を育てた人びと
ⅩⅠ A・レーモンドと彼に学んだ人々
ⅩⅡ 建築界のアウトサイダー・川喜多練七郎
ⅩⅢ 造家学会から日本建築センターへ
ⅩⅣ 未来を語るために

zanottaから始まって随分遠くに来てしまったが、また調べてみたいことが増えてしまった。老後の生活は無い(死ぬまで現役!)と思っているので、時間が見つかったところで、少しずつと言った感じか。