中空ポリカーネート板の建具

ここ何年か若手の建築家が住宅を中心に、中空ポリカーネート板(ツインカーボと言う商品名の方が分かりやすいかもしれないがhttp://www.agc.co.jp/polycarbonate/tcarbo.html )の建具が頻繁に使われるようになり、最近では中堅の建築家もごく普通に使うようになってきている。多分当初はローコストでかつ軽く透明感のある素材として、比較的にDETAILの無い使い方をしていたと思う。
udfでもそのような位置づけで簡易な間仕切りや建具として使ってきたが、いろいろ問題が発生しつつある。特にローコストで使うために、フレームレス(框なし)で使うことが多いが、「反り」の発生に悩まされている。
この一年間ぐらいの間に見学したいくつかの建物でも、「お約束」のように使われている。
例えば、「CODAN河田町」では、谷内田氏がかなり大型の建具として使っていたが、これは太目の框付だったと思うがかなり撓んでいた:上吊。ここだったかどうか忘れたが、フレームにヒンジをつけて回転式の間仕切りに使っている例もあった。
坂本一成氏の「江古田の集合住宅」ではかなり大規模に使っていたが、これもアルミのフレームつき。これも確か上吊だったように記憶している。
シーラカンスの「CODAN汐留」でも使っていたように思うが、はっきりした記憶が無い(2003年の画像データが消滅してしまったのがイタイ!)。
CODAN東雲」でも随分使われているが、やはりフレームは付いていた。
ツインカーボを安全に(反ったりしないように)使うには、フレームを付けて上吊にすると言うことだろうか。と言うことは、決してローコストの素材にはならないということか?
今回もかなりリスキーな使い方をしているので、収納の建具としたものも反りが出てきている。とりあえずアルミのチャンネルで押さえることにしているが、とめきれない可能性もある。
ローコストと性能の保証のバランスはきわどい。性能が伴なわなければ「ローコスト」にもならない。単なる欠陥部品と化してしまう。
DETAILを工夫してローコストかつ標準的な性能を持ったものにしないと・・・。
【PTT】今年最後の授業。
※久し振りにGYMへ。