ブルーノタウト・桂離宮・装丁吉田鐡郎

udf2005-03-26

街中に古本屋さんが減り始めて久しいが、三宿の交差点近くに三軒ほど古本屋さんがあったと思うが?勿論三軒茶屋にも何軒か古本屋さんがあった。世田谷通り沿いに二軒、246沿いに三茶書房と言うかなり大きな古本屋さんがあったが、ほとんど無くなってしまった。映画館も半減しているが、良く残っていると言えばそうも言える。246と環七の交差点近くにも、「上馬メトロ」と言う映画館があった・・・、木造平屋だったような気がするが、観客席の中にスチールの丸パイプの柱が何本か立っていたことは鮮明に覚えている。世田谷通りの古本屋さんには中学生の頃、
世界の艦船」(http://www.ships-net.co.jp/
航空情報」(http://www.fujisan.co.jp/Product/1281680351/
航空フアン」(http://www.monomagazine.com/monoonline/scripts/pub/backnum.asp?kubun_cd=c01
」(http://www.kojinsha.co.jp/maru/)などのバックナンバーを良く買いに行った。戦争は嫌いだったが、飛行機や船にはかなり興味を持っていた。
昔話はそれぐらいにして、今日病院の帰りにcafeにでも寄ろうかと思っていたが、土曜日とあって「GLOBE」http://www.globe-antiques.com/shop/mishuku.shtmlのcafeも一杯だったので、近くの古本屋さんに。
如何にも「古本屋さん」と言った感じの店で、まともに見ることが出来るのは半分ほどか?後は積み上げてある。
そこで見つけたのがトップの写真、ブルーノタウト著の「桂離宮」。写真のレイアウトなどは、「日本の庭園」http://d.hatena.ne.jp/udf/20050224の写真に良く感じが似ている。
装丁はペーパーバックとハードバックの中間か。背の部分が離れて表紙の裏張りが見えているが、色刷りの漫画が表紙の裏張りに使われているところが当時の状況をうかがわせている。
発行は昭和21年6月15日発行所は「育生社」、なんと印刷所は凸版印刷。で、「タウト著作集第一巻桂離宮」5000部発行の初版本のようだ!定価は18円50銭、消費税ならぬ特別行為税と言うものが1円50銭で20円が販売価格だったようだ。
本の中身は文字が並んでいるだけだが、余白の取り方、行間の寸法など読みやすくバランスも絶妙。
もう一冊買ったのが「茶道文庫23水屋」。50年ほど前の本だがいろいろな水屋や、水屋道具の話が出ているが、その中に「蜜庵」の水屋の絵が入っていたのでつい買ってしまった。その透視図は滅茶苦茶な図法、とは言え十分雰囲気はある。
神田の古本屋街も随分変わったが、建築関係を比較的多く扱っているのは、南洋堂を除くと「明倫館」(http://www.meirinkanshoten.com/index.asp)と「村山書店」ぐらいになってしまった。以前は、建築雑誌のバックナンバーを沢山扱っている古本屋さんは他に2,3軒あったが。「村山書店」も代替わりしてからはどうもよくなくなってきている。