Antonio Citterio講演会

udf2004-10-27

主催:ANTONIO CITTERIO セミナー実行委員会
協力: 社団法人 日本建築家協会
後援: 日本フロス株式会社
と言うことで、アントニオ・チッテリオ氏*1の講演会が、有楽町の国際フォーラム・ホールDで行われた。JIAからの案内で聴きに行ってみた。
写真は講演会のひとコマ。分かりにくいと思うが左側は建築作品のスライド、右下にぼんやり写っているのがチッテリオ本人。フロス社での新作発表にあわせての来日らしい。
10年以上前になるだろうか、我が家の小さなアトリエの椅子を買うために、インターオフィス(http://www.interoffice.co.jp/) のショールームに行った時に、チッテリオの椅子にするか、マリオベリーニの椅子にするか迷ったことがあり、それ以来チッテリオには注目していたので、今回の講演会も連絡があった時に聴いてみようと思った。
我が家の椅子は結局、BelliniのFIGURAのアームチェアー(http://www.interoffice.co.jp/pict/pro_d10678.jpg帯はグリーン)にしたわけだが。その時迷ったCitterioの椅子はAC1(http://www.interoffice.co.jp/pict/pro_d9933.jpg)というもので、迷った原因は、背のファブリックの四角いドットパーターンがとても気に入ったため。
話の中で興味を惹いた部分を2,3あげておく。
■「トレンドに流されないこと、トレンディと言われるようなものを決して作らないこと。」これは正しいような間違いなような、微妙な考えではないか。大体この講演会に来ていた聴衆の半分は、トレンディでーあることを要求されるデザイナーやコーディネーターのような気もする。見た目も聴衆に2種類の「業界」が・・・。
■「クライアントは新しい挑戦の機会を与えてくれる人であって、決して敵ではない。」わざわざこんなこと言うのは何故か?やや耳が痛い一言だった。でも、クライアントにはいろいろな人がいるもの・・・。
■「建設業者にとってデザイナーは、コストを上げる存在以外には見えない。」これも、一概には言えないのが現状だが、そのことはチッテリオ氏もフォローしていた。
やはり、面倒がらずにその道を極めた人の話は聴いてみるものだと思う。何かしら参考になる話が聞けるものだ。

*1:1950年イタリアに生まれる。名門ミラノ工科大学で建築の学位を取り、デザイナー、パオロ・ナーバとともに建築デザイン事務所を設立。その後独立し81年に夫人の建築家、テリー・ドワンと共に、チッテリオ/ドワン スタジオを開設。建築・インテリアの分野でも目覚ましい実績を残す。チッテリオの仕事の進め方はユニークで、86年にヴィトラ社からオフィス家具のデザインを依頼されたとき、新しいワークスタイルの研究から始め、それらのためにデザインされた家具が市場性を持つ95年頃に、発売のタイミングを合わせるというプロポーザルを行った。チッテリオが家具デザイナーとして"時代を上手につかまえる"と評価されるのは、デザインの前提段階を重視する彼独特のスタイルから生まれている。hhstyle.comのサイトよりhttp://www.hhstyle.com/cgi-bin/omc?port=33311&req=DIR&code=designer