四季の花結び

「結ぶ」という行為は、わたしたちの生活と決して切り離すことはできません。日頃、何気なく行っている動作の中にも、長い歴史と伝統に培われた美が存在しています。
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このたび、仏教や神道の装束や祭具、茶人の仕服の結び、そして有職故実にも精通した武家故実の大家、伊勢貞丈が遺した『結記』や画家雄川丘甫著『玉のあそび』などから選りすぐった諸作品を復元して、一冊に編集する・・・。

と「はじめに」に書いてあるが、主に茶道関係の「結び」を四季の花とともに紹介した一冊。見開きの右側に結びの写真、左にその名の花などの写真が並ぶ。現代の一般の生活にはほとんど馴染みがなくなった、日本の文化の一つだろうが、とても綺麗な本に仕上がっている。まあ、自然の美しさのほうが「結び」を上回っているわけだが、単純な比較の問題でないことは言うまでもない。

くらしを楽しむ四季の花結び

くらしを楽しむ四季の花結び