Julian Opie

udf2005-05-01

SCAIでの「ジュリアン・オピー展」http://www.scaithebathhouse.com/main/03exhibition/data/FilmsandPaintings/ja.html#
■期間: 2005年5月12日(木)−6月18日(土)
■開廊日時: 12:00-19:00 会期中 日・月 休廊 入場料: 無料
トップの写真はDM。DMの案内文を引用しておくが、上記URLに詳細な紹介がある。

ニューヨークのパブリックアート・プロジェクトやブライアン・アダムスU2とのプロジェクト等でさらなる活躍を見せるジュリアン・オピーの新作より日本人をモデルとしたポートレイトとランドスケープのシリーズを展示いたします。オープニングには作家も来日いたします。ぜひご高覧下さい。

長澤均氏の「絵画から建築まで、世紀の変わり目を席巻したフラットでライトな世界」と言う論評があるが、artの世界では「フラット」な世界は市民権を得ているように思える。POPの旗手であるリキテンシュタインにしてもアンディウォーホルにしてもかなり「フラット」な世界を展開しているし、グルービジョンズ(このところ完全に立体化しているが)等の現代アートにもそのスタイルは定着しているように見える。
この「スーパー・フラット」と言う概念がどのようなものかは、長澤氏のサイトを見るとかなり興味深いものではないかと思う。
特にこの概念が建築の世界にまで拡大され、コルビュジェからミースに興味の対象が移るのではないかというところまで発展しているところが「凄い」。
少し時間は経っているが、参考に一部を引用しておく。

20世紀の終わりから21世紀の始まりにかけて美術・デザインの世界で最も大きな話題を呼んだのは「スーパー・フラット」という潮流であり、今現在、さまざまな分野でこの潮流は増殖し枝葉を広げつつある。この言葉を生んだのは東京芸大日本画科出身でありながらとアニメキャラのような絵で有名になった村上隆であり、1999年から2000年にかけて開かれたパリやアメリカでの展覧会で、世界にも広く知られるようになった。もっとも村上が「スーパー・フラット」の言葉に込めたのは、単にフラットを「超える」ものとしてだけでなく、もっとメタな意味もあったはずだが、彼の商業的ともいえる成功によって「スーパー・フラット」は、現在のヴィジュアル潮流の流行を象徴するキーワードになってしまった。
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こうしたグラフィックの平面感は、建築の世界にもまた同時代的共時性を見いだせる気がしている。例えば代官山や原宿あたりのカフェの作りをみてガラス壁面のフラットなものが増えているのに気がつかないだろうか? ここ数年の流行は、まさにガラス壁面から内装が透過し、柱の重さを消し去った「ライト・アーキテクチャー」というものだ。この元を辿ると建築界のお手本とする古典がル・コルビュジェモダニズムからミース・ファン・デル・ローエのガラス建築に移ったことに依るものと思う。
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(C)長澤均INTERNET MAGAZINE』2002年5月号http://www.linkclub.or.jp/~pckg21c/land/morphizm02.html